美容コラム
脇汗の原因は?大量の汗やニオイの悩みを解消する方法
人間は汗をかく生物です。しかし、汗の量が多すぎると、さまざまなトラブルにつながりかねません。特に脇汗の量やニオイ、服についた脇汗の黄ばみ汚れに困っている方は多いでしょう。人前で大量の汗やニオイを発することに、恥ずかしい思いをした経験がある方もいます。
当記事では、脇汗が発生する原因と脇汗対策、脇汗の原因のひとつである多汗症について解説しています。脇汗の原因を解消できない際の対処法も併せて確認し、脇汗の心配や不安がない、快適な毎日を目指しましょう。
1.脇汗をかく3つの原因とは?
「汗をかくこと」は、人間に備わっている生理的な現象です。
人間が脇汗をかく原因には、以下の3点が挙げられます。
■脇汗をかく原因
①温熱性発汗
温熱性発汗は、夏場の気温が高い日や運動した後など、体温の上昇が原因でかく汗です。
上昇した体温を下げて体の恒常性を維持するために、全身から汗が出ます。
②精神性発汗
緊張状態が高まったときや驚いたとき、ストレスを感じたときなど、精神的な刺激が引き金となって出る汗を精神性発汗といいます。脇や手のひら、足裏から、ベタつきのある汗をかきます。
③味覚性発汗
辛いものを食べたことで、額・鼻などの顔まわりや脇などに出る汗を、味覚性発汗といいます。食事が終われば、汗は徐々に引いていきます。
汗をかく原因にはさまざまな種類がありますが、すべてのシーンでニオイのある脇汗が出るわけではありません。
1-1.脇汗のニオイの原因はアポクリン腺
汗は、皮膚にある「汗腺」から分泌されます。汗腺には「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類があり、それぞれ分布や汗の性質が違います。
■2つの汗腺の違い
- エクリン腺(ほぼ全身に分布)
成分の約99%が水分のため、サラッとしていることが特徴です。
脇汗特有のニオイを発生することもなく、ほぼ無臭です。 - アポクリン腺(脇の下や耳まわり、おへそ、毛穴のそばに分布)
アポクリン腺から出る汗は、タンパク質やアンモニア、脂質(皮脂など)を含みます。
汗自体は無臭ですが、皮膚表面に存在する細菌が汗に含まれる物質を分解することで、ニオイが発生します。
脇には、エクリン腺とアポクリン腺のどちらも多く存在しています。汗の量やニオイなど、汗に関するトラブルが発生しやすい部位であるため、こまめなケアや対策が必要です。
2.脇汗の量・ニオイに効果的な対策
汗の生理的機能は、主に体温調節することにあります。しかし、緊張したり驚いたりしたときにも脇汗は出るため、季節を問わず、脇汗について悩んでいる方は多いでしょう。
ここからは、脇汗の量やニオイに効果的な4つの対策方法を紹介します。大量の脇汗や強いニオイ、汗じみの黄ばみに困っている方は、ぜひ試してみてください。
2-1.制汗剤で脇汗の出る量を抑える
脇汗の量に悩んでいる場合は、ロールオンタイプ(ロールタイプ)やスプレータイプの制汗剤で脇汗の分泌量を抑えましょう。
ロールオンタイプとは、先端についた丸いローラーを肌に直接当てて制汗剤を塗布するタイプを指しています。また、スティックタイプは、スティックのりの要領で、肌に直接制汗剤を塗布するタイプです。
ただし、汗が出てから制汗剤を使用しても、期待する効果は得られません。着替えの前や家を出る前など、多量の汗をかく前に制汗剤を使用することがポイントです。
2-2.デオドラント剤で脇汗のニオイを軽くする
脇汗のニオイが気になる場合は、脇汗のニオイの軽減効果が見込める「デオドラント剤」を利用してみましょう。
デオドラント剤は、嫌なニオイを発する雑菌の繁殖を防ぐアイテムです。汗の量を抑える制汗剤と一体化している製品も多く見られますが、外出先で脇汗のニオイが気になった際にも塗り直せる、ロールオンタイプやスプレータイプのデオドラント剤がおすすめです。デオドラント製品を使うときは、使用前に必ず汗を拭きましょう。
汗拭きと一緒にニオイケアができる点では、シートタイプの汗拭きシート(ボディシート)も有効です。
2-3.脇汗パッドやシートを使う
脇汗の量が多いために洋服の汗じみが気になる場合は、脇汗パッドを活用しましょう。
脇汗パッドは複数のタイプが展開されているため、それぞれの特徴から自分に合う脇汗パッドを見つけましょう。
脇汗パッドの種類 | 特徴 |
---|---|
服に貼る使い捨てタイプ |
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肌に直接貼るシールタイプ |
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布製タイプ |
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脇汗パッドと服のズレが気になる方は、布製の脇汗パッドとインナーが一体になったアイテムやパッド対応インナーもおすすめです。透けにくさや通気性のよさはもちろん、最近では防臭や接触冷感などの機能付きの製品もあるため、自分のライフスタイルに合う脇汗パッド付きのインナーを選びましょう。
2-4.洗濯を工夫して汗じみや黄ばみを落とす
どれだけ脇汗に気を付けていても、完全に脇汗を止めることはできません。衣服についた脇汗は、汗じみや黄ばみの原因となります。
衣服の汗じみや黄ばみを落としたい場合は、洗濯方法を工夫しましょう。
■汗じみ・黄ばみを落とす洗濯方法
【用意するもの】
- 衣類用の酸素系漂白剤
※塩素系漂白剤は色落ちしやすいため避ける - 40〜50℃のお湯を入れた洗面器
- 洗濯用の液体洗剤
【手順】
- ①洗面器に漂白剤を10mlほど入れて溶かす。
- ②汗じみ・黄ばみ部分に洗濯用洗剤を直接塗布し、軽くもみ洗いする。
- ③服を洗面器に入れ、1時間ほどつけおき洗いする。
- ④洗面器に入っている液体ごと服を洗濯機に入れ、通常コースで洗濯する。
上記の方法で落ちない頑固な汗じみ・黄ばみには、重曹を使って洗ってみてください。
■重曹を利用した洗濯方法
【用意するもの】
- 重曹
- 40〜50℃のお湯を約500ml入れた洗面器
【手順】
- 洗面器に大さじ1杯の重曹を入れて溶かす。
- 服を洗面器に入れ、つけおき洗いする。
- 通常通り洗濯機で洗濯する。
3.大量の脇汗が出る原因は多汗症かも?
汗をかくことは人間の生理的現象のひとつであるため、日常生活に支障が出ない程度の量・ニオイであればそれほど問題はありません。
しかし、日常生活に影響が出るほど脇汗が出る場合は、「多汗症」の恐れがあります。
多汗症は、明確な原因が存在しない「原発性多汗症」と、病気や服用中の薬が原因で起こる「続発性多汗症」の2種類に分けられます。
脇の多汗症によくある症状を参考に、自分の脇汗の状態をセルフチェックしましょう。
■脇の多汗症によくある症状
- 何でもないときにも汗じみが脇にできてしまい、人目が気になる。
- 脇汗のニオイが気になって、人間関係をうまく構築できない。
- 脇汗のことで周囲がどのように感じているか不安で、勉強や仕事に集中できない。
- タオルやハンカチ、制汗剤など、脇汗ケア用品が手放せない。
- シャツや下着についた汗じみや黄ばみが取れない。
- 緊張すると脇から大量に発汗する。
- 脇汗を意識すると、余計に汗が出る。
上記の症状に心当たりがあり、脇汗が原因で日常生活に困難を抱えている方は、病院で治療してもらえる可能性があります。
3-1.脇汗の原因を解消できない場合は医師に相談を
さまざまな対策を講じてみても、脇汗の悩みを解消できない場合は、専門医や皮膚科医に相談しましょう。原発性多汗症であれば、ボトックス注射による治療で症状が改善する場合もあります。
サクラアズクリニックでは、ボトックス注射による多汗症治療にも対応可能です。医師をはじめとするスタッフは全員女性であり、脇汗の悩みも安心して相談できる体制となっています。メール相談・カウンセリングの料金はかかりません。
脇汗の原因を踏まえてセルフケアしても症状が改善しない方は、一度受診することをおすすめします。
まとめ
脇汗をかく原因には、いくつか種類があります。脇汗の量やニオイを抑えるためには、制汗剤や脇汗パッドなどのケアアイテムが有効です。それぞれの特徴やメリットから、自分に合うものを選び、サラサラな脇を目指しましょう。
日常生活に支障が出るほどの脇汗が出る場合は、多汗症の可能性もあります。サクラアズクリニックでは、ボトックス注射による多汗症治療も行っています。脇汗の量やニオイに悩んでいる方は、無料のメール相談やカウンセリングを利用してみましょう。
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