サクラアズクリニックは、美容を医療の視点で考え、女性目線で患者様一人ひとりのお悩みにきめ細かく寄り添います。

美容コラム

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女性の薄毛対策を解説!原因と改善策

最近は、女性でも薄毛に悩む人が増えています。女性が薄毛になる原因としては、加齢によるホルモン分泌の変化や不適切な髪・頭皮のケアのほか、生活環境やストレスなどが関係することもわかっています。

女性の薄毛と男性の薄毛の違いは、女性の薄毛は適切なケアや治療を行うと、薄毛の進行を食い止められる可能性が高い点です。女性に多い「びまん性脱毛症」に効果的な育毛剤や内服薬・パントガールもあるため、適切な対応策を講じましょう。

今回は、女性の薄毛の原因や改善策を詳しく説明します。「だんだん髪の毛が薄くなってきた」「若い頃のようなボリュームがなくなってきた」と困っている人は、ぜひ参考にしてください。

1.女性が悩む薄毛の原因とは?

女性の場合、男性よりも髪が長かったり特定の場所から脱毛することが少なかったりするため、薄毛になっているとわかりにくいことが特徴です。「最近よく髪の毛が抜ける」「髪全体の毛量が減った」など、気が付いたときには薄毛が進行していることも少なくありません。

女性が薄毛になる原因は、加齢やホルモンの変化、生活習慣の乱れ、ストレスなど、さまざまな要因が考えられます。
ここからは、女性が薄毛になる原因を説明します。

1-1.産後のホルモンバランスの変化

髪が生えるサイクルには「発毛して成長する成長期」「成長が止まる退行期」「髪が抜ける休止期」の3種類があります。

女性ホルモンには、髪が成長期から退行期・休止期へ進むことを抑える働きがあります。妊娠中は女性ホルモンがたくさん分泌されるため、脱毛は多くありません。
しかし、出産後はホルモンバランスが変わるため、抜け毛が増えやすくなります。

出産後に女性ホルモンの分泌が減ると、成長期だった髪が退行期・休止期に入り、一時的に抜け毛が増えます(出産後脱毛)。抜け毛は産後1年ほどで少なくなると言われていますが、出産後脱毛をきっかけに薄毛が進行する人もいます。

1-2.加齢に伴うヘアサイクルの変化

女性は加齢に伴い、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が低下します。エストロゲンは、髪の成長に深く関わっているホルモンです。エストロゲンの分泌量が減ると、髪が生えるサイクルにも変化が及ぶため、抜け毛が増えることもあります。

特に、更年期の女性や50歳以上の女性は、成長期の髪の割合が減り、休止期の髪の割合が増えます。エストロゲンが減ることで髪の成長速度が遅くなり、だんだんと髪の本数が減るため、加齢とともに薄毛になったと感じる女性は多くなります。また、髪の毛が細くなり、ハリやコシも失われてしまいます。

1-3.ストレスの蓄積や生活習慣の乱れ

ストレスや生活習慣の乱れも、薄毛の原因の一つです。日常的に感じているストレスは、自律神経やホルモンバランスにも影響し、髪や頭皮の血流・細胞の活動を低下させます。髪を作り出す毛母細胞に栄養が行き届かなくなるため、薄毛になる可能性が高くなります。

また、食生活が乱れていたり睡眠時間が不足したりしていると、髪の毛に必要なエネルギーが補給されず、抜け毛が増えやすくなります。
抜け毛が多いことは、ストレスや生活習慣の乱れによる、体調不良の現れだと捉えましょう。

1-4.髪や頭皮へのダメージ

髪や頭皮に直接的なダメージを与えることが、薄毛の原因となることもあります。
自分ではそのつもりでなくても、日常の何気ない行為が髪・頭皮のダメージになっているかもしれません。

髪や頭皮にダメージを与える行為

  • 髪質や頭皮に合わないシャンプーやケア用品を使用する
  • シャンプーを過度に行う
  • パーマやカラーリングを頻繁に繰り返す
  • ゴシゴシとこするように髪や地肌を洗う
  • 髪を濡れたまま放置する
  • 髪や頭皮が日焼けする

自分の髪や頭皮に合わないスタイリング剤の使用などが、髪や頭皮に悪影響を与えることもあります。シャンプー中に力強く洗うなど、間違ったヘアケアも髪や頭皮環境にダメージを与えるため、注意してください。

1-5.びまん性脱毛症

「びまん性脱毛症」とは、髪全体が均一に脱毛し、全体的に薄毛となる症状のことです。髪全体のボリュームが少なくなり、頭皮の地肌が透けて見えるように脱毛します。脱毛部分がはっきりとわからず、切れ毛が多くなって髪質も変わることが、びまん性脱毛症の特徴です。

女性がびまん性脱毛症となるのは、ホルモンバランスやストレスの影響、過度なダイエットなどが原因だと指摘されています。20歳以上の女性の約4割がびまん性脱毛症を発症すると言われており、どの年代でもびまん性脱毛症となる可能性はあります。

2.女性の薄毛に対する改善・対応策

薄毛の原因を知ったうえで「どうにかして薄毛を改善したい」と考えている方は多いでしょう。日頃のセルフケアや生活習慣を見直すことで、薄毛の原因を取り除くことが可能です。

ここからは、育毛剤の使用や専門クリニックの受診など、女性の薄毛の改善・対応策を紹介します。適切なケアや治療を受けると、女性の薄毛は改善する可能性が高いと言われいるため、クリニックの診療も視野に入れましょう。

2-1.育毛剤を使用する

育毛剤はドラッグストアなどで気軽に入手できるため、薄毛改善のためにすぐに行動を起こしたい人におすすめです。育毛剤は生えている毛を育て、健康的な頭皮環境を整える効果があります。

最近では、発毛・抜け毛予防効果があるミノキシジルを含む女性用の育毛剤も発売されています。さまざまな育毛剤があるため、自分の髪質に合う商品を探してみましょう。

2-2.生活習慣を改善する

生活習慣を見直すことも、薄毛対策には大切です。栄養バランスの取れた規則正しい食事や睡眠時間の確保に努め、適度な運動を取り入れて生活リズムを整えましょう。

また、喫煙やアルコールにも注意してください。喫煙は体内の血管を収縮させ、血行不良を招く恐れがあります。過度な飲酒も髪によくありません。
しかし、アルコールを飲まないことがストレスになることもあるため、適量を飲むようにしましょう。厚生労働省では「節度ある適度な飲酒は1日平均純アルコール約20g」と示しています。ビールの中瓶1本でアルコール約20g、ワイングラス1杯でアルコール約12gです。

髪の健康を保つためには、身体の健康状態を良好にすることも重要です。

2-3.日頃の手入れを見直す

髪や頭皮をきれいにしようと、シャンプーの回数を多くしたり、ゴシゴシと地肌を強く洗ったりすることは厳禁です。シャンプーは1日に1回にし、頭皮を優しく洗いましょう。
また、頻繁なパーマやカラーリング、日焼けも髪や頭皮にはよくないため、避けてください。

濡れている髪は、乾いている髪よりもダメージを受けやすい状態です。髪を濡れたまま放置せず、ドライヤーなどを使ってきちんと乾かしてください。
自分の髪に合ったケアが行えるように日頃の手入れを見直すことが、薄毛対策の第一歩です。

2-4.クリニックで診療を受ける

薄毛のケアや治療を本格的に行いたい場合は、専門外来があるクリニックの受診がおすすめです。薄毛の原因がはっきりとしない場合でも、医師が検査・問診を行い、個人に合う適切なケアや治療方法を提案してくれます。

女性の薄毛の治療には、ミノキシジルが入った育毛剤やパントガールという飲み薬を使うことがあります。パントガールは抜け毛の減少などに効果がありますが、パントガールを入手するためには医師の処方が必要です。

サクラアズクリニックでは、パントガールによるびまん性脱毛症にも対応しています。サクラアズクリニックのドクター・スタッフはすべて女性のため、「薄毛の悩みを相談するのが恥ずかしい」という人も気軽に利用できるでしょう。
薄毛の治療を始めたい人は、ぜひ相談してみてください。

まとめ

女性の薄毛の原因は、ホルモンの変化や加齢、ストレス、生活習慣、髪へのダメージなど、さまざまな要因が考えられます。

薄毛の進行を防ぐためには、薄毛の原因を取り除き、髪へのダメージを少なくすることが大切です。しかし、加齢やホルモンの変化など、個人の努力だけでは薄毛を改善できないこともあります。

髪が全体的に薄くなる「びまん性脱毛症」を発症する女性は多く、医療機関で治療を受ける人も増えています。女性の薄毛は適切な治療を受けることで改善が期待できるため、早めに病院やクリニックに相談してみましょう。