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美容コラム

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汗のにおいの原因と5つの対処法!臭い汗を効果的に防ぐ!

汗をかいたときに、汗のにおいが気になる方も多いのではないでしょうか。気温の高い夏はもちろん、暖房を効かせる寒い季節、緊張したときに汗をかいて「周りの人に不快感を与えていないだろうか」と不安に感じる方もいるでしょう。

汗のにおいを防ぐためには、汗がにおう原因を知ることが大切です。今回の記事を通して汗のにおいが発生する原因や、汗のにおい・わきがを防ぐための対処法を知り、汗のにおいを気にしなくてもよい快適な生活を送りましょう。

1.なぜ汗はにおう?汗のにおいの原因

「汗はにおいがあるもの」というイメージを持っている方も多いでしょう。しかし、実は体から出たばかりの汗には、においはついていません。
では、なぜ汗をかいたときに特徴的なにおいが発生するのでしょうか。

汗のにおいが発生する原因は複数ありますが、ここでは汗のにおいが発生する主な原因を3つ紹介します。汗のにおいを効果的に防ぐためにも、自分の汗がにおう理由について把握しましょう。

1-1.汗を拭き取らずに放置している

汗がにおう原因の1つとして、「かいた汗をすぐ拭き取らず、放置していること」が挙げられます。

汗は本来無臭で、特に「エクリン腺」と呼ばれる汗腺から分泌される汗はほとんど水分であり、においの元となる物質も含まれません。しかし、汗を拭き取らずに放置すると、皮膚の汚れや垢などが汗に含まれる水と混ざってしまいます
これを栄養源として皮膚表面にいる細菌が代謝し、におい物質を作り出すことで、汗特有のにおいが発生します

また、「アポクリン腺」という汗腺から出る汗には、少量のタンパク質が排出物として含まれています。このタンパク質も、皮膚表面に存在する細菌がエサとして取り入れることで代謝物を生成し、汗のにおいの元となってしまいます

におい物質を作られないようにするためには、細菌が汚れやタンパク質を取り入れて分解してしまう前に、汗を拭き取ることが大切です。

1-2.汗腺のろ過機能が衰えている

汗の原料は血液であり、赤血球や白血球といった血球成分を除いた液体成分(血しょう)から汗が作られます。血しょう中にはミネラルなど体に必要な成分も含まれているため、汗を生成する段階で汗腺でろ過することにより、これらの成分を回収して体内に戻しています。

しかし、汗腺が血しょうをろ過する働きには限界があります。汗の量が多くなったり、ろ過機能が衰えてうまく働かなかったりすると、体内に回収されるべき物質が血しょう中に戻されず、汗に残ってしまいます。

余分な物質を含む汗は粘着性があり、ベトベトしているために蒸発しにくく、皮膚表面の細菌の格好のエサとなり、加齢臭のようなにおいを発するようになります。これが、汗腺のろ過機能が衰えることによって、汗のにおいが発生しやすくなるメカニズムです。

1-3.疲労やストレスが溜まっている

疲れやストレスを感じたときに、汗のにおいが強くなることもあります。疲労やストレスが溜まっているときに強くなる汗のにおいは、「疲労臭」や「ストレス臭」とも呼ばれています。

疲れやストレスが溜まると、血液中のアンモニア濃度が上昇します。血液中のアンモニアは汗の生成時に汗に残るため、尿臭のような鼻を刺すにおいを発する汗を発生させてしまいます。
疲労やストレスが溜まるほど、汗のアンモニア臭は強くなる傾向があるとされているため、適度に休息をとり、ストレス解消に努めることが重要です。

2.汗のにおい・わきがを防ぐ5つの対処法

汗のにおいが発生する主な原因として、「かいた汗を拭き取らずに放置する」「汗腺のろ過機能が衰えている」「疲労やストレスが溜まっている」の3つを紹介しました。
では、汗のにおいやわきがといった体臭予防を行うためには、どのような対策を講じればよいのでしょうか。

汗のにおいは、日常生活における少しの工夫やケアで緩和できる可能性があります。
汗のにおい・わきがを防ぐ5つの対処法をチェックし、生活習慣の中で自分が実践できるケア方法にチャレンジしましょう。

2-1.汗をかいたらすぐに拭き取る

汗を拭き取らずに放置してしまうと、皮膚表面の汚れや垢、皮脂に汗が混じり、におい物質を作り出す細菌のエサとなってしまいます。細菌のエサとなる物質を作らないようにするためにも、汗をかいたらすぐに拭き取って清潔をキープするようにしましょう。

汗は約1時間で細菌が繁殖しやすい状況となり、汗のにおいを発生する元となってしまいます。お出かけの際など、すぐに汗を処理することが難しい状況である場合は、汗をかいてから1時間以内に拭き取るようにしてください。

汗を拭き取るときには乾いたタオルを使いがちですが、乾燥したタオルでは水分は吸収できるものの、体臭の原因物質まで拭き取ることができません。水で濡らしたタオルや、汗を拭き取れるボディシートを活用しましょう。

2-2.適度に運動して汗腺を鍛える

汗のにおいを気にして、汗をかくような運動を避けている方もいるでしょう。
しかし、汗をかくことを避けて全く運動をしない場合、汗腺の機能が低下してしまい、さらに汗の悪臭が強くなる恐れがあります。

汗腺の機能低下を防ぐためには、日頃から適度に運動して汗をかき、汗腺を鍛えることが大切です。とはいえ、激しい筋力トレーニングなどといった無酸素運動では、汗腺のろ過機能が働く前に急激に汗をかくため、汗腺を鍛える方法としては最適とはいえません。

汗腺の機能を発達させるためには、ゆっくりと汗をかくことがポイントです。じんわりと汗をかく程度のウォーキングを毎日20~30分間行うなど、有酸素運動を継続的に行いましょう

近年の酷暑ではエアコンは生命維持に必須のアイテムですが、エアコンが効いた環境に慣れてしまうと汗腺が衰えてしまう恐れがあります。熱中症にならない程度の温度に設定したり、朝夕の比較的涼しい時間帯にはエアコンを切ったりするなど、命を守りながらもエアコンに頼り過ぎない生活を心がけましょう

2-3.朝にシャワーを浴びるor夜に湯船に浸かる

朝にシャワーを浴び、就寝中にかいた汗や皮膚表面の角質や皮脂、汚れといったにおいの原因となる物質を洗い流すことも、汗のにおいの抑制に効果的です。1分間だけでも寝起きにシャワーを浴びることで、昼間に発生する汗のにおいを防ぐことができます。
朝にシャワーの時間が取れない場合は、着替え前にボディシートで体を拭くようにしましょう。

夜の入浴時には、シャワーだけでなく湯船に浸かることをおすすめします。湯船に浸かるとしっかり汗をかくため、においの元となる物質を体外に排出することができます。
夜のお風呂では最低でも5分間湯船に浸かり、翌日のにおいを予防しましょう。

2-4.制汗剤を使い分ける

制汗剤(デオドラント)は、汗のにおいの抑制に効果的なアイテムです。制汗剤には様々なタイプの商品があるため、生活のスタイルや日常で利用するタイミングによって使い分けるなど、快適に利用して体臭ケアを行いましょう。

■制汗剤のタイプと用途・特徴

制汗剤のタイプ 用途・特徴
スプレータイプ
  • 汗をかいたときに、においを抑えるために使用する
  • フレグランス(香料)の種類が豊富であるため、自分の好みに合った香りを選びやすい
シートタイプ
  • 外出先や運動の後など、大量の汗を拭き取るために使用する
  • 汗の水分だけでなく、ベタつきもオフできるため爽快感がある
ロールオンタイプ
  • 肌に直接ローラーを押し当てることで制汗剤を塗布できる
  • 長時間汗を抑えられるため、外出前の汗をかいていないときに使用するとよい
クリームタイプ
  • 水分への耐久性や肌への密着性が高いため、汗に強い
  • 足裏や脇の下など、においが特に気になるところに塗る(ワキ臭にも効果的)

2-5.汗のついた服はつけおき洗いする

汗が衣類につき、洗濯で汚れを落としきれなかった場合、衣類で雑菌が繁殖して汗のにおいを放つことがあります。衣服からのにおいを予防するためにも、汗のついた服はつけおき洗いするようにしましょう。

■汗のにおいを予防するつけおき洗いの方法

  • ①衣類が浸かる程度の量のぬるま湯(40度くらい)を用意する
  • ②濃いめの洗剤液を作り、30分~2時間ほどつける
  • ③つけおきした衣類を洗剤液ごと洗濯機に入れ、いつも通り洗濯する

濃いめの洗剤液でつけおくことで、におい物質の分解や除菌が期待できます。
また、酸素系漂白剤の併用も効果的です。ただし、色落ちする可能性があるため、酸素系漂白剤を使用する際は十分に注意しましょう。

まとめ

汗のにおいは、主に「かいた汗を放置している」「汗腺の機能が低下している」「疲れやストレスが溜まっている」ことが原因で発生します。
汗のにおいには「汗をかいたら濡れタオルなどで拭き取る」「汗腺を鍛える有酸素運動を行う」「制汗剤を使い分ける」といった方法で対処しましょう。

これらのセルフケアを試しても汗のにおいが改善されず、どうしても気になる場合には、病院で治療することも1つの方法です。サクラアズクリニックでは、汗のにおいが気になる方の治療も行っています。
汗のにおいで悩んでいる方は、ぜひサクラアズクリニックに相談してください。